冷たいものを食べると咳が出る?
風薫る5月、皆さまいかがお過ごしでしょうか。初夏の陽気が心地よいですね🍃
- さて、本日5月9日はアイスクリームの日🍦
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暖かくなってくると、ひんやり甘いアイスが恋しくなりますね。
実はこの記念日は、1964年に東京アイスクリーム協会が「アイスクリームの良さを知ってもらおう」と始めたものなんです。
患者さまより「冷たいものを食べると、咳が出るんです。なぜでしょうか」と質問を頂くことがあります。
①咽頭の冷刺激による反射
急に喉を冷やすことで、喉の粘膜が刺激され咳反射が起こることがあります。過敏な方は、少量でも咳こみやすくなります。
②気道過敏症
気道が過敏の人(咳喘息やアレルギー性鼻炎がある場合)は冷気や冷たい刺激で気道が収縮しやすく、咳がでることがあります。
対策としては
・冷たいものをゆっくり少しずつ摂る
・常温に近づけてから口に入れる
・ぬるめの飲み物を飲み、喉を温める
症状が頻繁に起こる場合は、咳喘息の可能性が考られます。
咳喘息とは??
「慢性の咳嗽(咳)を主訴とし、喘鳴や呼吸困難を伴わないが、気道過敏性の亢進を認める疾患」:日本呼吸器学会より
<特徴>
・長引く咳:8週間以上続く
・持続する乾いた咳:特に夜間、早朝に悪化しやすい
・喘鳴や呼吸困難がない:「ヒューヒュー、ゼイゼイ」を伴わない
・気道過敏性の亢進:気道が刺激に対して過敏になっている
(季節の変わり目、寒暖差、運動、花粉、黄砂など)
・喉のイガイガやしめつけ感を感じることもある
・気管支拡張薬により咳が改善されることが診断の手がかりとなる
適切な治療をせずに放置すると
3割〜4割は気管支喘息に移行すると言われています。
適切な診断・治療が必要です。
次回は咳喘息の検査、診断、治療について
お知らせしていこうと思います。
参考文献
一般社団法人 日本呼吸器学会
https://www.jrs.or.jp/citizen/faq/q03.html
日本内科学会誌109巻 10号