健診で胸部に異常が
みられた方へ

健診の胸部レントゲンで
異常がみられた方へ

健診の胸部レントゲンで異常がみられた方へ健康診断で行われる胸部レントゲン検査は、疾患を早く見つけて早期治療へ繋げるために重要な検査です。そのため、少しでもおかしいところがあると判断されましたら、「異常」と指摘されます。
しかし、治療が必要かどうかにつきましては、専門医による精密検査がないと分かりません。
健康診断で指摘されたのをきっかけに精密検査を受けた結果、がんが見つかるケースもあります。しかし、そのほとんどは自覚症状のない早期がんです。早いうちに適切な治療を受けると治る可能性が高くなるので、異常を指摘された方は、早めに専門医へ受診しましょう。

当院ではCT検査による
精密検査が可能

当院ではCT検査による精密検査が可能当院では、来院直後にCT検査を受けていただくことが可能です。撮影は10分で終わり、医師が画面を見せながら結果について説明します。以上の流れが30分以内で完了します。このように当院は、CT検査を即日で行える数少ないクリニックです。
日本の多くのクリニックではCT検査機器を導入していません。CT検査が必要な場合は、紹介状をもらってから大病院へ予約し、別の日に検査を受けるという流れがよく行われています。さらに結果が分かるのも、検査日から数日後、かかりつけの病院に結果が届いてからになります。これでは結果が分かるまで、1週間以上も要してしまいます。多忙な現代人には合わない流れであり、受診や診断が遅れてしまう可能性も高くなってしまいます。

当院のCT検査の特徴

最新型のCTを採用

当院では、GEヘルスケア製の最新CT「RevolutionACT」を使用していおり、高度医療機関でも使われている機器と同じもので、同様に高画質画像を得ることができます。

通院の手間が軽減

ほとんどの場合、CT検査を受けるには、まずかかりつけ医から紹介状を貰ってから高度医療機関へ行かなければならないため、検査を受けるまでに時間がかかったり、検査日と結果の説明日が別になったりすることがあります。当院では高性能なCTを備えているので、患者様のご希望に応じて日に検査を行い、同日に結果の説明が可能です。

短時間で撮影

当院で導入されているCTは、1回の撮影で16枚の断面像を得ることが可能なため、従来よりも撮影時間が短く済みます。また3D画像も作ることができ、患者様に分かりやすく説明できます。
30cmの範囲を8.6秒で撮れるので、頭部や胸部、腹部の検査もスムーズに受けられます。
胸部の撮影では息止めも1回で済み、ご負担が少なく受けていただけます。

被爆量を最小限にして身体への負担を軽減

GEヘルスケア社が開発したASiRという技術で、一般的なCTは画質を良くするために放射線の量を多くする必要がありますが、ASiRは身体への被爆リスクを最大40%減らすことができます。また、画像のノイズを低減することで、高画質なCT画像を作ることが可能で、放射線に敏感な臓器(水晶体や甲状腺、乳腺、生殖器)の検査を行う際でも被爆リスクが抑えられます。

CT検査

胸部レントゲン検査で
異常をきっかけに
発見される病気

胸部レントゲン検査で異常を指摘された方の中には、精密検査を受けた結果、肺や甲状腺の疾患が見つかった方も多くいます。その中には、肺や甲状腺のがん、またはがんの疑いがあると判明される方も少なくありません。
肺がんは日本人のがんによる死因の中でも、一番死亡率が高い疾患です。転移・進行すると治療は難しくなりますが、早く見つけて治療すれば治ることもあります。

肺がん・肺腫瘤

胸部レントゲン検査で結節陰影や浸潤陰影が見つかった場合、肺がんや肺腫瘍がある可能性が高くなります。
結節陰影は、肺結核や肺真菌症、非結核性抗酸菌症、良性腫瘍などにも見られる所見です。良性か悪性かを見分けるには変化を見る必要があり、特に「影が新しくできている」「影が大きくなった」などを指摘された際は、早急に精密検査を受けてください。
浸潤陰影は、肺にぼやけた影が見られる所見です。これは、肺の組織に水分が溜まっている時に見えます。肺炎の時によく見られますが、肺がんでも見られます。

肺がん

慢性閉塞性肺疾患(COPD)・慢性気管支炎・肺気腫

COPDとは、喫煙の習慣を長く続けることで、肺組織が壊れてしまいスカスカになってしまう疾患です。
壊れてスカスカになってしまった肺は、弾力がなく息は吸えても息が吐けなくなります。
このような状態が進行すると肺の中は常に空気がパンパンに入ってしまう状態で胸部レントゲン検査では、肺がパンパンに膨らんだ肺の過膨張、それに伴って横隔膜がおなか側に落ち込む横隔膜の平低化が認められます。胸部CT検査では壊された肺の組織や、狭くなっている気管支などが見つかります。
一度壊れた肺の組織は元に戻りませんが、禁煙で進行を食い止め、吸入薬で機能低下を最低限度にすることは可能です。悪化すると普通に呼吸しても酸素が足りなくなるため、酸素を補給し続ける在宅酸素療法(HOT)を余儀なくされます。このような状態になってしまうと生活の質(QOL)は非常に低下するため早期の対応が必要です。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

結核

結核は、結核菌による感染症です。結核はコロナと同じ空気感染をする感染症です。
特徴的な症状は咳や微熱、体重減少、ひどい場合には血痰や喀血(血を吐く)などの症状が出る場合があります。結核の主な感染部位は肺であり、胸部レントゲン検査では、空洞影や粒状影などの特有の影が見えます。結核は「昔の病気」だと思われがちですが、今でも日本では、毎年1万人以上が肺結核の診断を受けていると報告されています。
現在進行系で他人にも感染をさせてしまう活動性肺結核と、過去に感染して自分の体内で治療が終わった陳旧性肺結核や感染しているが検査などにひっかかってこない潜在性肺結核など様々な状態があります。
近年は高齢化に伴う高齢者の再発や海外からの持ち込みも多く、海外からの移住者が多い地域で知らぬ間に感染していることもあります。
半年ほど治療を続けていけば完治が見込める疾患ですので、自分の早期診断治療だけではなく他の人に感染さないようにするために、咳や微熱、体重減少、血痰などの症状が出る方は早めに受診してください。

肺結核

非結核性抗酸菌症

咳や血痰、発熱、倦怠感など、結核とよく似た症状を起こす疾患で私のクリニックでは結核の親戚と説明しています。実際に結核と同じ抗酸菌と呼ばれるグループであり、抗酸菌とも呼ばれています。結核との大きな違いは、他者に感染をうつすことはありません。胸部レントゲン検査やCT検査を行っても結核と見分けるのは難しいため、痰や組織を採取する検査で菌を見つけ、診断する必要があります。
結核と同じく咳や微熱、体重減少、血痰などの症状が出る方は早めに受診してください。

肺非結核性抗酸菌症

サルコイドーシス

人間の体の中の免疫システムの一つとして、貪食という細菌やウィルスを丸呑みして食べて分解するシステムがあります。しかし、結核などの貪食をすることができない大きな病原体が身体の中に侵入すると、その異物の周りを取り囲み兵糧攻めして倒す免疫システムがあります。この免疫システムが何らかの異常を起こすと肉芽腫と呼ばれる炎症が起こる、原因不明の疾患です。身体の色々な部位に肉芽腫が起こり、症状は発生箇所によって変わります。肺に肉芽腫があると咳や息苦しさが出ることもありますが、症状を伴わない方も少なくありません。健康診断の胸部レントゲン検査で、肺門部のリンパ節腫大が見つかったのをきっかけに気付くこともあります。ほとんどの方は治療しなくても治り、重症化するケースはほとんどありません。

胸膜中皮腫

悪性胸膜中皮腫(あくせいきょうまくちゅうひしゅ)は、胸腔(肺が入っている部屋)を覆う胸膜の中皮細胞から発生する悪性腫瘍(がん)です。
悪性胸膜中皮腫の多くはアスベスト(石綿)を以前に吸入したことがあるかどうかが関係しており、アスベストの吸入歴があると、この病気に罹る危険がより高くなります。
悪性胸膜中皮腫では、胸の痛み、咳(せき) 、大量の胸水(きょうすい)による呼吸困難や胸部圧迫感が起こります。

このような症状や過去にアスベスト関連の仕事をした方は定期的な検査をおすすめしています。

甲状腺がん

胸部レントゲン検査で気管が左右のどちらかに寄っていた場合、その周辺の腫瘍や甲状腺肥大を起こしている可能性があります。超音波検査や血液検査などで、甲状腺の状態を調べる必要があります。

胸部レントゲン検査だけで疾患の診断を行うことはできません。実際に異常な影が見えても、精密検査を行うと異常が見られないケースも多くあります。ただし、疾患が早期発見できるきっかけ作りにもなります。早いうちに発見して適切な治療に繋げることで、将来の健康が守れることもあります。
健康診断で異常と指摘された際は、治療が必要かどうかを知るためにも、ぜひ早めに医療機関で精密検査を受けるようにしましょう。

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