低線量肺がんCT検診とは
低線量CT
低線量CTは、被爆量が少なく、かつ臓器の状態を正確にチェックできるCT検査です。CT検査に関するページにも記載されているように、一般的な胸部CT検査の被爆量は5.7mSVです。一方、低線量肺CTは1mSV以下と極めて少ない数値です。ここまで低い数値となると被爆リスクはほとんどなく、安心して検査を受けていただけるかと思われます。
さらに、画像では肺の状態がはっきり映るため、早期の肺がんや肺気腫、結核などの肺疾患の早期発見にも繋がりやすくなります。胸部レントゲン検査では分からない肺がんでも、CTで見つかることがあります。
肺がん
日本人の死因の第1位は「がん」です。その中でも肺がんによる死亡者数は極めて多く、進行すると治らなくなる可能性も高くなります。それゆえに、早期発見に努めるのが重要とされています。
通常の肺がん検診では、胸部レントゲン検査と喀痰（かくたん）の細胞診検査が行われていますが、これらの検査を行っても、極めて早期の肺がんを見つけ出すことは難しいです。
そのため、CT検査で肺を細かくチェックすることで、早期肺がんを見つけて早期治療へ繋げていきます。
低線量肺がんCT検診を
お勧めする方
- 肺がんを発症した血縁者がいる
- 50歳以上の方
- 50歳以上でかつ、タバコを吸った経験がある方
- タバコをたくさん吸われる方
- タバコを吸っている方（特に、ブリンクマン指数が400以上ある方）
など
※ブリンクマン指数の数値は「1日の平均喫煙数×喫煙した年数」で算出できます。この数値が400以上になると、肺がんの発症リスクが高くなります。
喫煙中の方、喫煙経験がある方へ
肺がんは早期に発見することが重要ですが、CT検査では肺気腫も同時に調べられます。肺気腫はタバコによって発症する疾患で、ひどくなると在宅酸素療法を余儀なくされる疾患でもあります。
CT検査で今の肺の状態を把握することで、喫煙をやめるきっかけができるかもしれません。
CT検査の費用は、一般的には15,000円程度ですが、当院では10,000円（税込）で受けられます。ご希望の際はぜひ、お気軽にお申し込みください。
低線量肺がんCT検診で
早期発見
低線量肺がんCT検診は従来の胸部レントゲン検査での検診と比べて、より肺がんの早期発見に役立てられる検査だと国内外の研究で評価されています。
実際にCT検診の方が、レントゲン検査の約10倍も肺がん発見率が高かったという結果が出ています。また、米国では55歳〜74歳でタバコを多く吸う方を対象にした研究で、CT検診を受けた方は胸部レントゲン検査を受けた方よりも肺がんで亡くなる確率が20%も低かったという報告があります。